各音楽大学が行なっている夏季講習会。
多くの音大が夏休みの時期に講習会を実施しています。
専攻実技のレッスンだけではなく、副科ピアノやソルフェージュ、楽典などを学ぶことができる学校もあります。
音大受験をするなら行きたい大学の夏期講習会に参加するべき、と一般的に言われていますがこれは本当なのでしょうか。
スポンサードリンク
音大受験に夏期講習会は必要なのか
夏期講習会に参加しなければ音大受験に受からないかと言われれば、そんな事はありません。
音大受験の成功は入学試験の出来にかかっていますから、試験の点数が良ければ夏期講習会に参加していなくても合格できます。
ではなぜ、音大受験の世界で各大学の夏期講習会を受けるべき、と言われているのでしょうか。
それは、夏期講習会に参加することで受験生にとって多くのメリットがあるからです。
受験生が音大の夏期講習会を受ける5つのメリット
では、音楽大学の夏期講習会を受けるメリットには何があるのでしょうか。
以下にざっと挙げてみました。
- 大学の先生と知り合いになれる(コネクションができる)
- 大学の設備や構造、雰囲気がわかる
- その大学が求めている学生の傾向がわかる
- 入学試験の試験範囲の傾向がわかる
- 大学の先生に教わることでさらにレベルアップできる
などのメリットがあります。
私が特に重要だと思うのは1、3、4です。
スポンサードリンク
音大の先生と繋がっていることで有利になる点とは
1の「大学の先生と知り合いになれる」というのは、普段大学に関係していない先生に教わっている人であれば特に大切です。
普段教わっている先生がダメだとは言いませんが、大学の先生にもレッスンしてもらっていれば、一度試験に失敗した場合に何がいけなかったのかという事を判断してもらえたりします。
音大受験において音大の先生と繋がっていることは大きなメリットです。
なぜなら、音大の先生であれば自分が行きたい音大がどのような学生を求めているかを知っているから。
まるで就職活動のようですが、音大にはそれぞれカラーがあります。
器楽であれば技巧的なものを求めているのか、叙情性を求めているのか。
声楽であればイタリア系なのか、ドイツ系なのか。オペラ系なのか、そうでないのか。
もちろん、演奏がスバ抜けて素晴らしいのであればどこの大学でも合格できますが、普通の演奏なのであれば音大のカラーに合わせることはけっこう重要だと私は考えます。
テクニック重視の大学なのにテクニックがなくて叙情性ばかりを重視した演奏をしていたら受かりにくいはず。
音大の先生とつながっていれば、自分の演奏がその大学に合っているかどうか、受け入れられるかどうかを判断してもらえます(受験曲の選曲も含めて)。
私は推薦の試験で落ちた後は大学の先生に教わることにして、一般の試験で受かりましたし。
かならず大学の先生に教わらなければいけないという訳ではありませんが、いざという時に頼れる(=レッスンしてもらえる)大学の先生がいるということが大切です。
そして、大学の講習会でレッスンや勉強をしていれば、おのずとその大学の雰囲気が分かってきます。
それに、楽典や聴音などのソルフェージュは学校によって試験の出題傾向は違うため、講習会で傾向をつかんでおけば試験で有利になるはずです。
スポンサードリンク
夏期講習会は絶対じゃないけど、行くのがおすすめ
もう一度書きますが、夏期講習会に行かなければ受からないという訳ではありません。
ですが、普段の勉強に疑問を抱いていたり、他の先生の教え方を見てみたい、音大の雰囲気を見てみたい、さらには同じ音大受験生の仲間を見つけたい、というような人には夏期講習会に行くことをおすすめします。
音大受験の「こうあるべき」というやり方、そして当然音楽の解釈やテクニックも人によって大きく違います。
先生はもちろん、他の受験生の考え方や取り組み方などを見て刺激を受け、レベルアップするには絶好の機会です。
各音楽大学の夏期講習会の日程・内容などは資料請求すればすぐに分かります。
大学案内とともに取り寄せて、早速チェックしてみましょう。