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オペラ「連隊の娘」のあらすじ、ストーリー、登場人物、アリア等を解説。【ドニゼッティ作曲】

こんにちは。
オペラあらすじ入門ガイドの管理人、リサです。

今日はドニゼッティ作曲のオペラ「連隊の娘」の
あらすじ、ストーリー、登場人物、アリア等を
ざっくり&じっくり解説していこうと思います。

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目次

ドニゼッティ作曲、オペラ「連隊の娘」の基礎知識

【原題】
La fille du regiment(仏)
La figlia del reggimento(伊)

【作曲者】
Gaetano Donizetti
ガエターノ・ドニゼッティ

【台本】
フランス語 Jules Henri Vernoy, Jean Francois Bayard
イタリア語 Callisto Bassi

【初演】
1840年2月11日 パリ、オペラ・コミーク座

【上演時間】
約120分

【登場人物】
マリー(S) 孤児の娘。連隊の酒保(兵隊用の売店)で働いている。
トニオ(T) マリーの恋人。スイス人。第21連隊に入隊する。
シュルピス(B) フランス軍第21連隊の軍曹。
ベルケンフィールド侯爵夫人(S) マリーの実の母親。

【設定】
19世紀のはじめ。スイス・チロル地方とフランス・パリ。

ざっくり版 あらすじ、ストーリー

スイス・チロル地方。
旅をしていたベルケンフィールド侯爵夫人と執事は戦争のために足止めされ、山小屋に入る。
そこに軍曹シュルピスとフランス軍第21連隊、そして連隊の中で育った孤児のマリーもやってくる。
マリーは以前命を救ってくれた青年が忘れられないと打ち明ける。

その青年、トニオもマリーを忘れられずに後を追っていたところを、スパイ容疑で捕らえられ、山小屋に連れてこられる。
だが、疑いは無事晴れてトニオも連隊に入る。

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侯爵夫人は軍曹と話しているうちに、マリーが自分の姪であると分かり、マリーを引き取ってパリに連れて行くことに。

パリの侯爵夫人の屋敷でお稽古事に励むマリーだが、楽しかった連隊での暮らしを思い出し、寂しさを感じていた。
その時、大尉となったトニオがやって来てマリーに求婚。
だが、伯爵夫人はマリーが実は自分の子どもであると告白し、マリーには他に婚約者がいると言う。

婚約者たちがやってきて、マリー達は結婚することに。
トニオは結婚を妨害しようとするが、マリーは自分が孤児であると告白し、母親の言う通りに結婚すると告げる。
母親の侯爵夫人はその素直さに感動し、トニオとの結婚を許し、ハッピーエンドに。

じっくり版 あらすじ、ストーリー

※あらすじ内に出てくる数字をクリックすると、その場面で歌われるアリアのタイトルに飛びます。

【第一幕】

スイス・チロル地方。戦いを見守っていた村人たちにフランス軍が退却したという知らせが届き、みな安心する。
旅をしていたベルケンフィールド侯爵夫人と執事は戦いのために足止めされ、山小屋に戻る。そこにフランス軍第21連隊が軍曹シュルピスとともに入ってくる。

村人達が恐れて小屋に隠れたところでマリーもやってくる。(※1
マリーは子供の頃に戦場でシュルピスに拾われ、この連隊の中で育てられたのだ。

浮かない様子のマリーにシュルピスが訳を尋ねる。
マリーは以前崖から落ちた時に自分の命を救ってくれた青年が忘れられないと打ち明ける。
そこに、とある青年がスパイ容疑で連行されてくる。

彼がマリーの命の恩人トニオであり、彼もマリーを忘れられずに彼女を追いかけていたため、スパイに間違われてしまう。
マリーの口添えもあり、トニオも連隊に入ることに。

マリーは皆のために「連隊の歌」を歌う。(※2

皆が去っていくと、マリーとトニオはお互いの気持ちを語る愛の二重唱を歌う。(※3

トニオはマリーを育てた連隊の兵士たちに自分とマリーの結婚を許して欲しいと頼む。(※4
最初はしぶっていた皆もマリーがトニオを愛していることを知り、二人の仲を許す。

一方、ベルケンフィールド侯爵夫人はシュルピス軍曹と話しているうちに、
マリーが死んだ公爵夫人の妹とフランス軍人との間に生まれた娘であったことが判明。
侯爵夫人はマリーを引き取りたいと申し出る。

皆と別れたくない、と拒否するマリーだったが、シュルピス軍曹に説得され、侯爵夫人とともにパリに行くこととなる。(※5

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【第二幕】

ベルケンフィールド侯爵夫人の屋敷では、マリーが色んなお稽古ごとに励んでいる。
慣れない上流階級のしきたりばかりで疲れるマリー。
シュルピス軍曹は、今では侯爵婦人の執事として働いている。
公爵夫人がピアノを弾き、マリーの歌のレッスンの時間に。
しかしマリーは懐かしい「連隊の娘」を歌う。

その後、一人になったマリーは楽しかった連隊での生活を思い出し、寂しさをつのらせる。(※6

その時、大尉となったトニオと連隊がやって来てマリーに求婚する。
だが、伯爵夫人はマリーが実は自分の子どもであると告白し、マリーには他に婚約者がいると言う。
婚約者たちがやってきて、マリーは結婚証明書にサインをしようとする。
そこにトニオが現れ、それをやめさせようとする。

マリーは孤児として育った自分の生い立ちを全て打ち明け、母親の言う通りにサインすると告げる。
母親である侯爵夫人はその素直さに感動し、マリーとトニオの結婚を許す。
人々は喜び、幕が降りる。

オペラ「連隊の娘」のアリア&聴きどころ

※数字部分をクリックするとあらすじ内のアリアが歌われる場面に飛びます。

※1
シュルピス軍曹とマリーの二重唱
「戦場で生まれ Apparvi alla luce sul campo」

※2
マリーのアリア
「連隊の歌声 Ah! Lo dico ognun」

※3
マリーとトニオの二重唱
「あの一瞬から Da quell’istante」

※4
トニオのアリア
「友よ今日は楽しい日 Amici miei, che allergro giorno!」

※5
マリーのアリア
「さようなら Convien partir」

※6
マリーのアリア
「身分も富も Le ricchezze ed il grado fastoso non mi possono il core cangiar」

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オペラ「連隊の娘」についての私的解説

ドニゼッティがパリに移って初めて書いたパリ風のオペラ・コミーク(コメディオペラ)。
パリ風、と言われてはいますがイタリア感たっぷりです。

このオペラはイタリア語版とフランス語版の両方があります。

「連隊の娘」は日本では上演回数が多くないものの、
アリア「さようなら Convien partir」などは単独でよく歌われており
その美しさで人気のアリアとなっています。

アリアを単独の場合にはイタリア語で歌われることが多いかも。

全体はコメディタッチなので気軽に見ることができつつも、
切ない場面で歌われる美しいアリアもあり
両方の美味しいとこどりができるオペラです。

登場人物も多くなく、ストーリーもシンプルなので
オペラ初心者にもおすすめできます^^

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以上、
「オペラ「連隊の娘」のあらすじ、ストーリー、登場人物、アリア等を解説。【ドニゼッティ作曲】」
でした。

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