音楽が好きで「音大に行きたい!」と思っても、専門の実技だけでは音大受験は成功しません。
音大入試の受験科目は、自分の専門分野以外にもあるからです。
私は子供の頃から勉強が嫌いで、数学をやらなくていいという不純な動機も手伝って音大を目指したところがありました。
ですが私は数学の勉強をするのと同じくらい、大変な勉強が待っていることを知りませんでした。
自分の専門分野の練習や勉強もしなければならないし、ソルフェージュもやらないとだし、学科の勉強もしないといけない。
音楽大学の受験科目は幅広く、やったことがないものだと慣れるまでに時間がかかるため、早いうちに受験科目をチェックして取りかかる必要があります。
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音大の受験科目にはどんなものがあるの?
音大の受験科目は大学によって異なりますが、多くの音大の入試で行なわれているものは以下の通りです。
専門実技
ピアノ、声楽、ヴァイオリンなど、自分が専門としている科目です。
これは当然、いくつかの実技試験があります。
音大入試の実技試験の多くは課題曲が決められているので、早い段階で曲目をチェックして準備しておきたいものですね。
ピアノ(副科ピアノ)
ほとんどの音大入試の受験科目になっているのが副科ピアノ。
ピアノ以外が専門であってもピアノの実技試験があるのです。
ピアノをある程度のレベルまで習ったことがある人なら問題ない科目ですが、音大受験をしようと考える人の中には全くピアノを習ったことがない人もいます。
そういう人はすぐにでもピアノを習い始めないと受験に間に合わなくなります。
ですからすぐにレッスンを始めて受験曲も早くチェックし、できるだけ早く試験曲にとりかかりましょう。
楽典
音楽の理論を「楽典(がくてん)」と言い、音楽大学の受験科目にもなっています。
楽典は筆記試験。
ひたすら暗記したり、数多く問題を説いて慣れなければいけない部分もあるので隙間時間に少しずつ勉強しておきましょう。
また、各大学の資料とともに前年度の入試問題を配布している大学もあるので必ず取り寄せて傾向をつかんでおきましょう。
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聴音(聴音書き取り)
名前の通り、ピアノで弾かれる音を聴いて楽譜に書き取るという試験です。
科によってレベルが違うところが多いですが、ピアノ曲のように複雑なものが出題されることは少ないです。
絶対音感があれば楽にできますが、絶対音感がなくてもコツと自分のやり方さえつかめばできるようになります。
これも、繰り返し練習して訓練していきましょう。
新曲視唱
試験の際、その場で初めて見た短い曲を音とりなし、練習なし、伴奏なしで歌う試験です。
これも音感があると有利ですが、繰り返し練習していけばコツがつかめてきます。
コールユーブンゲン
声楽科の受験科目で指定されることが多いです。
F.ヴュルナー氏がまとめた合唱練習曲集「コールユーブンゲン」の本の中の曲を歌う試験で、試験当日に歌う箇所を指定されます。
本一冊の中の、どこが当たっても歌えるように慣れておきましょう。
国語
音楽大学でも一般の受験科目はあります。
国語はその一つ。
古文や漢文も試験範囲に入る大学もあるので、最低限の勉強はしておきましょう。
外国語(英語)
もう一つの一般科目は外国語です。
多くの場合、英語が指定されている事が多いですが、ドイツ語やフランス語など、他の言語でも試験が受けられるようになっている大学もあります。
長い目で見れば、演奏家として幅広く活動するために外国語は必要不可欠。
音楽の勉強と並行して少しずつやっていきましょう。
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音大の受験科目は大学によって異なる
いかがでしょうか?
「専門の実技以外にもこんなにやることがあるの?!」と驚かれたかもしれませんね。
ですが、聴音、新曲視唱、コールユーブンゲンに関してはこの中のどれか一つのみ、としている大学も多いので必ずしもこの全てをやる必要はありません。
興味のある音楽大学、通えそうな音大がなんとなくでも決まったら、早い段階で資料請求をして必要な受験科目をチェックしておきましょう。
また、楽典、聴音、新曲視唱、国語、外国語などは資料と一緒に前年度の試験問題を配布している学校もあります。
受験する音楽大学がどのような試験、課題を出す傾向にあるのか、早めに資料請求をして把握し、試験の対策をたてていきたいですね。